《耳かきは、アナタの限界を試している》
耳かきほど、長く人生の友達はいない。
どんなに放っておいても、一か月以上、耳かきをしない日々はない。
頑張っても二週間が限界だ。
一週間に一回、耳かきをすることもある。
へたすれば、耳かきをした3日後に、耳を掻いていることもある。
「え~私、毎日なんですけんどぉ~」
毎日、耳かきをすると言う猛者すら現れる。
「今日、3回目ですよぉ~」
毎日どころか、日に数回という穴掘り人間すらいるらしい。
さあ、そこでだ・・・
その穴に、耳かき棒を差し込む時の話だ。
アナタは、その棒を、どこまで差し込めるだろうか?
あの行為は・・怖い。
その昔、けんじろう君は、迷った。
(この棒は、どこまで奥に入るのだろう?)
(いや、入れていいのだろうか?)
あまりにも繊細な痛みが、棒の先端の操作次第で、起きる。
生まれてから、これほどの敏感な部分を知らなかった。
ある一線を超えると、
「鼓膜と呼ばれる私の大事な部分を、突き破るのではないか?」
不安がよぎる。
今、ゴソゴソやっている棒は、
その鼓膜に限りなく近づいているのではないか?
それが証拠に、とんでもなく大きなガサゴソ音がするではないか。
ほんのちょっと、奥に、棒を動かしただけで、
激しい痛みが襲う。
ふと、思う。
人は、
どこまで奥に耳かき棒を入れているのだろうか?
これは、<勇気>と関係している行為なのだろうか?
勇気とは、関係ないのだろうか?
もし、関係あるのだとしたら、
私は、たぶん、勇気のない人間の類にくくられるだろう。
その証に、棒を入れている時の顔は、
間違っても、人に見せられない。
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