大阪南港
1985年、8月12日、19時少し前、
日航機が御巣鷹山に墜落した。
その時、私は、どこで、何をしていただろう?
30年前の夏の夜・・・
舞台の旅公演で、北海道は、旭川の街にいた。
ちょうど休演日であり、市内の食堂で食事をしていた。
客席の上部にテレビを設置してある食堂だ。
突然のアナウンサーの声に、食堂内の皆が、顔を振り上げる。
行方不明となった飛行機の行方を解説員が、解読してゆく。
やがて、行方不明者の名前が、読み上げられてゆくのだが、
誰も、席を立とうとしなかった。
なにかとんでもない事件が起きたのは分かるのだが、
パソコンも携帯電話もない時代、
ただ、テレビにかじりついている事しかできない。
身勝手な憶測がとびかう。
情報が少ないという事は、不必要な想像もしてしまう懸念がある。
そして次の日、芝居の公演があるのだが・・・
舞台とは、夢を語る場所である。
現実から離れる装置でもある。
ところが、観客の方たちは、墜落翌日の映像を見てから、
劇場入りしている。
心おだやかであるハズがない。
それでも、一瞬の間ではあるが、
悲劇を忘れさせる装置の役目は果たせたような気がする。
では、あの時、何をしていただろう?
《911 ニューヨーク貿易センタービル崩壊》
瀬戸大橋