神戸空港
2001年、9月11日。
世界貿易センタービルに旅客機が突っ込んだ。
その日、私は、どこで何をしていたか?
自宅で、なんとなくテレビ番組を見ていた。
その番組が突然切り替わり、ショッキングな映像が流れ始めた。
最初に旅客機がぶつかった直後の映像である。
それから、延々と続く映像をトイレにも行かず、
凝視し続けた。
気になる友人たちに、メールを打ったのは覚えている。
「すぐにウチに帰れ」
あのビルには、その10年前に登っている。
最上階が展望台となっており、
ニューヨークをすべて見おろせるような景観だった。
遠くにエンパイヤステートビルが望め、
その足で、エンパイヤにも上った記憶がある。
あの事件の現実感のなさは、異様だった。
やはり、戦争を知らない世代だからだろうか?
起きている悲惨な状況を、テレビで眺めている自分が、
悪い奴に思えてくるのだ。
「お茶とか飲んでるんじゃない!」
自分を叱ったりしている。
「まさか、ビールを飲もうとかしてないだろうな!」
本気で自分を叱りつけている。
『なんかあったのぉ~?』
友人からの呑気なメールが届く。
簡単な説明をし、
「いいから、早くウチに帰りなさい」
帰宅を、うながす。
これからも、大きな事件や災害は、いやでも起こるだろう。
その時、自分がどこで何をしているか?
たとえ、どこにいて何をしていたとしても、
自分を叱れる厳しさだけは、残しておきたいものである。
大阪城