岩手県は広い。
広いとは何となく知ってはいるが、どれほど広いか実感がない。
では、単純に、他の県を岩手県に入れてみよう。
分かりやすいので、四国に参加してもらった。
まず、広そうな高知県を入れた。
次に、愛媛県もいれた。
まだ入りそうなので、徳島県も入れた。
ここで、満杯になった。
四国で残るのは、香川県だ。
香川と云えば、日本で最も面積の狭い県である。
っと、いう事は・・・
ほぼ四国に近い面積を、岩手県は持っている。
そこで、仕事場で、スタッフに問題を出してみた。
日本で一番広いのは、北海道だと分かっている。
「では、二番目に広い県はどこ?」
10人のアンケートをとったところ、
半分の人が、長野県と答えた。
長野県は4位である。
ちなみに3位が福島県で、岩手県は2位。
北海道の次が、岩手県なのだ。
ゆえに・・・
岩手県に遊びに行ったり、ロケで走ると、時間がかかる。
ちょいと町から村への移動だけで、「はるばる」感がある。
「やっと」とか「ようやく」とか云う言葉が頻繁に使われる。
さすがに、北海道で使用される、
「ついに」とか「とうとう」などと究極の言葉は出てこないが、
「トイレ休憩で~す」と云う言葉に腰をあげ、
「やれやれ」と伸びをする。
「どうにかこうにか」肩をまわす。
すると・・・
そこには、爽やかな緑の森林が広がっている。
聞こえるのは、野鳥のさえずりだ。
小川のせせらぎだ。
ブナの林がどこまでも続き、クマのひっかき傷が、生々しい。
山の端がわずかに白いのは、冬のなごり雪。
首を上げると、蒼い空が、星が見えんばかりに澄み渡っている。
ふとつぶやく・・
「遺産・・」
すると岩手の方が、教えてくれた。
「青森と秋田の白神山地は、世界自然遺産に登録されたでネ」
吊り橋