関東にある水族館はすべて行った事があると、思い込んでいた。
なんとすぐ近くの水族館に行っていなかった。
《新江ノ島水族館》
新と付いている。
旧であった頃に行っていたので、行ったものだと思い込んでいた。
入り口で、ジャフカードを出すと、1割=210円まけてくれる。
水族館にある大水槽が、好きだ。
こちらには、90種類の魚が入っているそうだ。
最小のイワシから、最大のエイまで。
食物連鎖を無視して、全部一緒に放り込まれている。
食うヤツと食われるヤツが、共に泳いでいる。
イワシは、食われる側の筆頭なので、大量に入れられており、
イワシ球を拵えている。
そこにたまに、サバや鯛が、ちょっかいを出す。
追いかけるのである。
しかし、イワシの方も慣れたもので、ノラリクラリと逃げる。
サバもさほどやる気がないらしく、ちょいと追いかけると、
すぐにやめてしまう。
スズキやシマアジの大きな魚は最初から、雑魚など見向きもしない。
この状態は、
サファリパークにいる昼寝ライオンと似ている。
さすがに、サファリパークでは、
ライオンとシマウマを同じ所に放ったりしないだろう。
ところが、水族館では、同じ水を吸わせている。
「その気になったら、食ってもいいヨ」
しかし、どうやら、食われていないようだ。
なんらかの方法で、全員に餌を与えているようで、
皆、<食う>という本能を放棄している。
のんびりしている魚を、我々は観せられている。
走る姿は見られない。
よもや全力疾走など、ありえない。
っと・・・
ほんの時折、槍のような速さで、疾走するヤツがいる。
ヤツは、サバだ。
サバはやはり、落ち着きがない。
いっときもジッとしていない。
サバが走った後は、白い気泡で線ができる。
ジェット機が飛んだ跡に残る、ジェット雲のようだ。
他の魚も慣れたもので、サバがジェット雲を作ろうが、何しようが、
見て見ぬ振りをしている。
「また、アイツか・・」
サバは、体育の授業だけが、好きな魚です。
イワシさん達
サバ君