牛がいる。
その周りに、白鷲がいる。
そういえば、これまでもこの光景を頻繁に目にしてきた。
童話にでも出てきそうな牧歌的な絵である。
牛と白鷲。
なんだろうこの関係は?
酪農農家の方に、尋ねてみた。
「白鷲は牛が好きなんですか?」
『好きかどうか知らんけんど、まとわりつくナ』
「なんで?」
『牛が、歩くじゃろ、するとナ、虫が出てくるんじゃ』
「ヒヅメが掘りだすんだ」
『バッタも飛び出すわナ』
「驚いて、キチキチキチ」
『そこを白鷺の嘴が襲う・・ちゅうワケ』
なるほど、共存しているのか!
ん・・まてよ?
今、共存と言ったが、牛は何の恩恵を預かっているのだろう?
『ハエがあんまり寄ってこねぇナ』
「おっ、ハエは白鷺が怖いんだ」
『あんまりと言うたが、結構寄ってくるデ』
「どっちなんですか?」
『ハエだらけじゃナ』
どうやら、牛と白鷺は、一方的な関係のようです。