正月明け、大相撲初場所を観ていた。
中入り後の事だった。
番付け表が気になる。
何かおかしい。
会場の番付け表は、上下に分かれている。
上が、東の力士。
下が、西の力士。
何と・・・中入り後、
8番連続、西の力士が勝っているではないか!
青狼から、高安まで。
このような
片寄りは、時折あるだろうが、
ここまでの
片寄りがあっただろうか?
たまたまにもほどがあるってもんだ。
ラスベガスのルーレットで、
赤が連続8回続いていると考えればいい。
この結果は、力士たちも知っている筈だ。
今、取り終わった妙義龍と高安だって、
その前までの西方の7連勝を知っていたに違いない。
しきりの最中、8連勝となるのか?
あるいは、自分で連勝が途切れるのか?
只の取組を超えたこだわりに、身が固くなったであろうと思われる。
さて、
この次に登場する、豊ノ島と玉鷲の心境やいかに?
このままいけば、東方の豊ノ島は負ける流れである。
玉鷲には、勝たねばならない不必要なプレッシャーがかかる。
単なる偶然が作り出した
片寄りという運命に翻弄されている。
しかし、人は、片寄りを気にする。
観ている無責任な観客は、この片寄りがもっと続けばいいと願う。
壊して欲しくない。
稀な記録を見てみたいと、コブシを握りしめる。
豊ノ島に恨みはないのだが、
いやむしろ贔屓なのだが、
「今日だけは、負けてくれ・・」などと手を合わしている。
しかして、次の一番・・・
豊ノ島に軍配があがった。
記録は途切れたのである。
なんだったんだ、この片寄りの8連勝は?