《メヒカリ》
目が光る・・だからメヒカリ。
《メバル》という魚がいる。
思いっきり目を開けているように見える。
目を張っているから、目張る。
《メヌケ》という深海魚がいる。
深い海から揚がってくると、水圧の関係で、目が飛び出す。
だから、目抜け。
《メダイ》という魚がいる。
やはり深海に住んでいる。
暗い所にいるので、目が大きい。
鯛とは関係ないのだが、目鯛と呼ばれている。
《キンメダイ》
通称キンメ。
捕れたばかりのキンメを見ると、目が金色をしている。
恐らく眼球の奥に丸い反射板があり、
世の中の光を的確にはね返していると思われる。
金色の目だから、キンメ。
《アカメフグ》という魚がいる。
目が赤い。
何かと、
目が気になるらしい。
メヒカリも、この魚を見た人の興味が目にいった。
「こいつ、やたら目が光ってるナ!」
浅い海に生息するワリに、目が大きい。
魚体は小さく、キスに似ている。
キスに似ている《ニギス》という魚もいるが、
そのニギスに似ている。
キスに似たニギスに似ているという、ややこしい魚だ。
塩だけで煮る潮煮はうまい。
干物も格別な味わいがある。
もう一匹、もう一匹とあとをひく。
東海地方の魚屋の店頭に、
<メヒカリ入りました>の紙が貼られていたりする。
正式名称は、《アオメエソ》と言う。
やはり、
目が気になった魚である。