アナタは、
タラコで育っただろうか?
メンタイコで育っただろうか?
私は、九州育ちのゆえ、圧倒的にメンタイコで育った。
いや、むしろ、子供の頃、タラコを食べた記憶がない。
真っ赤に染まった辛いメンタイコが、お弁当のおかずだった。
そんな子供が、青年として東京にやってくる。
定食屋のおかずに、タラコが出される。
「なんやろ・・この生臭い肌色の物体は?」
メンタイコに似ているが、辛味はなく、いたずらにショッパイ。
しかし、旨い!
刺激の薄い旨さを、このタラコはかかえている。
タラコの親は、スケソウダラだ。
では、メンタイコの親は?
勿論、メンタイではない。
同じく、スケソウダラである。
同じ卵を、加工方が違うだけで、
かなり食感の異なる珍味に仕立て上げた。
昨日、コンビニのオニギリ売り場にいた。
タラコのオニギリと、メンタイコのオニギリの二つを眺めていた。
どちらを選ぶか、決心がつきかねていた。
両方を選ぶという選択肢もあるが、そんなに卵ばかりでは、
コレストロール問題が生ずる。
結果は、メンタイコに軍配があがる。
理由は、メンタイコは生に近く仕上げてあり、
タラコは、焼いてあったのだ。
私的には、生で食べたい。
ナマは、衛生上問題ありの可能性大なのだが、
そこは、唐辛子成分の活躍がみこまれるメンタイコに期待したい。
日の丸弁当とは、
ご飯の真ん中に梅干をのっけるだけの質素な弁当だが、
梅干の代わりにメンタイコをのっけたとしても、
充分たくせるだけの力を持っている。
いまでも、お弁当のおかずナンバーワンを問われれば、
「メンタイコです」
自信をもって言える。
だのに、魚河岸では、メンタイコは発見できなかった。
関東と関西の違い・・・かな。