イタリアの旅は、13時間の飛行機にゆられる。
午後に成田をたち、現地の午後にランディングする。
その間、太陽は煌々と輝いたままだ。
夏に北極圏から宇宙に近づくと、地球の影に隠れられない。
「どうぞお選びください」
まだ明るい中、機内食の夜バージョンがふるまわれる。
ビールにワインもそそがれる。
メニューはイタリアンだ。
イタリア、ローマへの直行便なのだから、現地食となる。
うむ・・見るからに、かなりのカロリーが含まれていると思われる。
前菜からメインディッシュまで、こってり料理が次々に・・・
旨い・・だが待てよ?
サッカー日本代表の長友や本田は、
年間イタリア往復を繰り返している。
その度に、この食事を口にするのだろうか?
これを食べて、体脂肪率10%を切るのは至難だろう。
それとも、機内では食事をしないのだろうか?
買い求めた自分なりのお弁当を持ち込むのだろうか?
その辺の話は、彼らの様々な記事の中には出てこないのだが、
記者にぜひインタビューしてもらいたいものだ。
「ゲフッ」
体脂肪率10%を軽く超える私は、食ったばかりの腹を、
シートベルトで支え、いつまでも明るい北極圏の太陽を浴びながら、
眠りにつくのであった。
起こされる時には、朝食という名の、
さらなるコッテリが待っているのを期待しながら・・・