「さあ、眠るぞ」
イタリア、トスカーナ地方のシエナの街のホテルに、
辿り着いたのが、深夜だった。
部屋を暗くして眠るのが好きな私が、窓のカーテンをひく。
アレレ・・?
カーテンが、窓に対して短い。
グイっグィっ
引っ張ってみるが、真ん中に20センチほどの隙間ができる。
外の外灯の明かりが煌々と差し込んでくる。
まぶしい!
仕方がない。
対応策として(冒頭の写真)カーテンを捻じ曲げて何とかした。
グゥグゥ
翌朝・・
起きてみて、カーテンをひもといて、ナゾが解けた。
窓の外側に、ブラインドシャッターが備えてあった。
試しに降ろしてみた。
ガ~~~
真っ暗になった。
イタリアは偉いのである。
私は、浴槽の栓問題と、足洗い問題とかで、
脳みそが混濁していたのである。
「イシマルさん、イタリアまで行って、
まだ、ホテルの内部事情ばかりなんですくわぁ~?」
くわぁ~と言われたのでは、しょうがない。
イタリア中央部、トスカーナ地方のお話の始まり、はじまりぃ~
そう云えば、ローマの空港に降り立ってから3時間、
信号を見ていない。
交差点は、すべて、
ロータリー形式だ。
右側通行のまま、交差点ではロータリーに入っていき、
出たい方向に、右ウインカーを出して進んでゆく。
そう云えば、の言葉をもう一回使わせて頂ければ、
そう云えば、渋滞はなかった。
トスカーナ地方は、丘陵が続く。
標高差100mに満たない丘が、延々と続いている。
日本では、丘があれば、水を求めて谷に民家が出来る。
しかし、ここでは、
丘の上に人は住まおうとしている。
なるべく丘のトップに家を建てて住みついている。
見晴らしのセイなのか?、外敵から身を守る為なのか?
単なる高台好きなのか?
その高台に人が集まり、
ついには、城を造り、
外周を城壁で固め、
とんでもない規模の、城砦都市を建設したようだ。
シエナの街は、現在人口5~6万人ほどらしい。
石を重ねて造った家々が、
まるでビルディングのように、聳え立っている。
3階4階は当たり前で、6階以上もざらにある。
石廊下の通りは複雑に入り乱れ、殆どが上り坂。
滅多に道に迷わない私が、
ついに「まいった」した複雑怪奇な迷路である。
そう、この迷路に、レンタル自転車を借りて挑んだのだ。
その話は・・明日!
シャーッターが・・