山道を車で走っていると・・
《落石注意》 の看板を見つける。
それを見た友人が口を尖らす。
「あんだよ、落石注意ってぇ?どう注意すればいいんだヨ」
彼の意見によれば・・
いつ落ちてくるか分からない石は避けられないじゃないか。
注意するには、急いで走りすぎればいいのかい?
それとも、ゆっくり崖を見上げながら通ればいいのかい?
彼は、思い違いをしている。
彼は、石はこれから落ちてくると思い込んでいる。
違うのである。
この注意書きは、こう読むべきだ。
《
石が落ちているから注意せよ》
そうなのだ。
落石・・・と過去形で書いてある。
落ちてきた石が道路上にあるから、気を付けてネ。
ちっちゃな石でも、踏むと危ないよ。
よもや大きな石だと、交通事故が起こるヨ。
この友人に限らず、落石注意の看板を見ると、
これから落ちてくると思い込む傾向にある。
子供たちを車に乗せてこの看板の横までくると、
「らくせきちゅうい!逃げろ~!」
大合唱となる。
子供たちも、落ちている石だとは思わないのである。
なぜだろうか?
《落石》
この文字だけを見れば、落ちていた石と。
落ちてくる石の確率は50%である。
イメージも半分半分だ。
とすると、あの看板に添えてあるイラストが、
イメージを誘導しているのではないか?
<崖から石が落ちてくるイラスト>
長い間、あのイラストを見せられて、
友人は、落ちてくる石と思い込むようになったのかもしれない。
いずれにしても、
落ちている石も、落ちてくる石も、危ないので気を付けましょう。