目を慣らす。
オリンピック競技には、
目を慣らさないと違いが分からないモノがある。
その最たるモノが、《シンクロナイズドスイミング》。
「おお~素晴らしい!」
最初に観た選手たちの演技に感動している。
次々に出場するチームすべて、技術の高さに驚く。
ところが・・・
小一時間も観ていると、その違いが分かるようになる。
スピード、シンクロ性、高さなど、
なんとなく違いがみえてくる。
目が慣れたのである。
シンクロは、これまでも何度も観ているにも関わらず、
どんどん進化しており、目が慣れるのに時間がかかる。
視聴者の視線が厳しくなったとも言えよう。
私の視線が厳しくなったのだから、当然、審判の視線は、
異常なほど厳しいはずで、
殆どケチのつけようのない演技に、
無理やりケチをつけている様にも思えてくる。
そういえば10年ほど前、観光地のプールで、
突然、シンクロをやりたくなった。
洗濯バサミで鼻を挟み、水中に潜った。
グルリ、真下に身体を向け、底に手のひらを当て、
水中から足をドバッとさしあげた。
あげた・・つもりだった。
その瞬間・・・ドバッと入ってきたのは、水だ。
私の鼻に!
オゲッ、ホゲッ、ゲホッ!
溺れそうになった。
この競技は、マネすらできないとんでもないスポーツです。
素人はやめましょう。
水中で出来るか試す前に、陸上で、同じ動きができるかどうか?
やってみるのが先決だろネ。
ダンスの振り付けをやっていた私なのだが、
陸上でも、二人以上の人間の動きを合わすのは、至難の技で、
双子を連れてくるしかないと諦めた事すらある。
ところで、鼻を挟んでいるあのクリップは、
どこに売っているのだろう?
その後、何度か違う洗濯バサミでチャレンジしたのだが、
必ず、ドバッ!
ゲホッ
干しサンマのシンクロ