『シールを集めて応募すればビールが当たる』
その昔から、この類の<
当たるシリーズ>はあった。
シールをせっせと集めて、企業に送る。
当たるか当たらないはともかく、とにかく集めて、
紙に貼って、送ったものだった。
ものだった・・と述べたが、実は、私は送った事がない。
集めた事もない。
「あんなモノ、当たるはずがない!」
最初から、信じていなかった。
鼻をくくっていた。(表現を間違えたか?)
ピンポ~ン
宅急便で~す。
玄関に、ビールケースを抱えた制服の方が来た。
届けられたのは、全国47県の、ビールだと示している。
どうやら私が知らない間に、シールを家人が集めていたらしい。
47本あるのかと思いきや、12本しかない。
全国分欲しければ、セッセとシールを集めて送れと促されている。
そういえば、[シール集めてるゼ]と胸をはっていた滝田くんに、
うらやましだろメールを送ってみた。
「47県ビール当たったゼ!」
『ゲッ、オレ、当たってない!』
「飲ませてあげようか?」
『ウグッ・・・』
内容を読んでみると、8万人に当たると書いてある。
ということは、まあまあ当たるワケだ。
まだ当たらない滝田くんは、自力では飲めないので、
私に恵んでもらうしかないだろう。
三重あたり、いってみる?
それとも、北海道?
ちょっとまてよ?
今、取手(とりで)という一缶を見つけた。
取手って、茨城県の取手だろ。
47県というから、県別かと思っていたら、
市もあるのか?
アレっ、横浜もあるじゃないか?
ってぇことは、全部飲みたかったら、まだまだ、たっぷり、
シールを集めなければならないのか?
ってぇことは、まだまだたっぷり、
ビールを飲まなければならないのかぃ?