友人に、木村さんがいる。
やっぱり友人に、村木さんがいる。
木村さんの場合は、名前の憂慮がない。
ところが、村木さんは、長年、名前の悩みに明け暮れている。
昨日、木材と材木の話をした。
今日は、材木ではなく、村木である。
同じじゃないかと勘違いしたアナタは、虫眼鏡を取り出し、
材と村の違いをしっかり見てほしい。
「わたくし、こういう者です」
名刺を渡した村木さん。
受け取った方がのたまう。
『ほう、
木村さんですか』
「いえ、
村木です」
「わたくし、こういう者です」
『ほう、
ザイモクさんですか』
「いえ、むらきです」
『ほう、
むらすえさんですか』
「いえ、むらきです」
『ほう、
むらまつさんですか』
「いえ、むらきです」
村木さんが語るに、
人は、わざとのように、名前を間違うと言う。
木村(きむら)という天敵がいるあまり、
村木(むらき)という、
180度回転した名前が、脳みそに響いてこないらしい。
響かないあまり、木(き)なのに、末(すえ)と読んだり、
末(まつ)とさえ呼ばれ、
「私、ムラキです」と言っているにもかかわらず、
しばらくすると、
『いやあ、キムラさん・・・』
話が原点に戻るのである。
ここで、話をまとめよう。
木材と材木、木村と村木。
ややこしいこの漢字を使ったふた文字たちに関する方は、
斎藤さんと佐藤さん、伊藤さんと首藤さんらと、結託して、
一度、一同に会して、日本会議を開いたらどうだろうか?
そこに来たがる、内藤さん、後藤さん、江藤さん、
を参加させるかどうかは、今後の課題として、
とりあえず、
木村さんと村木さんだけの会合を開くべきじゃないでしょうか?