我が家の台所をゴソゴソと漁っていた滝田くんが、
なにやら酒瓶を見つけ出してきた。
《竹鶴21》
ニッカの高級ウイスキーだ。
それも、21年モノである。
滝田くん曰く、何万もする代物らしい。
ホコリをかぶって台所の滅多にあけない扉の中に眠っていた。
「呑もう!」
目を輝かせている滝田くんがいる。
パキッ
開けられた。
トクトクトク、氷の上にそそがれた。
えも言われぬ香りがする。
厚手のグラスを傾ける。
ホオォォ~~~
同時にため息が漏れる。
「うんまいでないかい・・」
その2時間後、瓶の内部が半分に減った竹鶴21がある。
困った・・ウイスキーがうまいのは、嬉しい事なのだが、
つい呑みすぎてしまうのは、いかがだろうか?
翌日、滝田くんが探っていた台所の奥の扉を、再捜索してみた。
すると・・出るは出るは・・
瓶が大量に見つかったのである。
ウイスキー
ブランデー
シャンパン
ワイン
紹興酒
モンゴル焼酎
ウオッカ
ズブロッカ
ロンリコ
泡盛
有泉
他に、なんだかわからない酒多数
リスや犬は、仕留めたエサを、地面の中に埋めておくと言う。
いつか食べようと考えているらしいが、埋めた事を忘れると言う。
《貯食行動》と呼ばれている。
これに習えば、私の行動は、
《貯飲行動》といえるだろう。
我が家の場合、滝田くんという、他動物の荒らし行動で、
エサが発見された。
このエサたちは、今、訪ねてきた他の動物らの
胃袋におさまり続けている。
ゆえに、積極的にお持ち帰りを薦めている。
中には、度数が非情に高く、
火をつければ軽く燃え上がる酒もある。
ほとんど消毒薬に近い。
動物たちヨ・・くれぐれも呑みすぎに注意せヨ!
コレは何だろう?