《カメムシ》である。
臭い虫である。
嫌われ虫である。
好きな人はいない。
ゴキブリほどの大騒ぎを演じなくとも、それなりの嫌われ方をする。
嫌われ虫の、ベーシックラインをキープしている。
触らなければ、臭い匂いを出さないと思い込んでいると、
触ってもいないのに、すでに臭かったりする。
吐きそうになるほど臭いかと言われれば、
それほどでもなかったりする。
ならば、受け入れられるのかと問われれば、
「カメムシの横で食事はいやだ!」と即答する。
見た事がないのかと問えば、たいがいの人が見ている。
知っている。
知っているが、壊滅的な被害にあっていないので、
《まあ、いいか》的な曖昧さで、カメムシを許している。
つまり・・・
蚊を殺戮するための、
おそるべく究極ともいえる兵器を持ち出すこともなく、
ハエ如きを殺すだけの、とんでもない兵器を持ち出すこともなく、
「つまんで外に捨てる」だけの労力だけで、
カメムシを許している。
だのに・・・
奴らは、そのせっかくの労力を、無駄にしてしまう。
つまんだ、その指に、
臭い成分を振りかける。
なすりつける。
どうしようもない、スカンク野郎である。
総合すると・・
《よくいる奴だけど、友人になって欲しくないヤツ》
という位置づけだ。
カメムシが多く発生する年は、雪が多いらしい。
スキーヤーは、カメムシを忌み嫌ってはならないのです。
八方尾根 長野オリンピック男子滑降スタート地点