「まだ日が高い、山道探しに出かけよう」
滝田隊員を誘い、
三浦半島の野比の海岸近くにある山並みを探検する事になった。
いったい道はあるのか?
どこから登り始めるのか?
試行錯誤の上、地図にはないが、
トンネルの上から取りついてみた。
道らしきものが、かすかにある。
藪に覆われているものの、獣道ではない。
すると、鉄塔が現れた。
これは、送電線だ。
そうか、火力発電所から伸びている電気を送る鉄塔群じゃないか。
ハハ~ン、コレを辿ってゆけばいいのだな。
方向性は示してもらった。
藪を分け、笹をこぎ、突進!
歩き出して、2時間が経過したところで・・
ボコッ
突然コンクリー道にとび出た。
ここは?
《久里浜花の国》と看板に書いてある。
大きなゴジラの滑り台も登場した。
実にリアルなゴジラである。
子供達が、まわりにたむろしている。
困った、ゴジラと遊んでいる訳にはいかない。
なんとか山に分け入りたいのだが、
道が見つからない。
どこだどこだ・・?
探し回っていたところ・・・
《鰻丼》の看板に出くわした。
こんな所に、お店が!
気付くと、二人は店内にいた。
はっと、顔をあげると、ビールグラス片手に、
鰻丼を頬張っているではないか!
おそらく我々は、山並みの半分ほどで、道をロストし、
街に降りてきたらしい。
山道探索はどうなったんだ!
そんなに簡単に挫折するのか。
たとえ、夕方とはいえ、リュック姿でビールとやいかに!