昨日の大洲市から、ものの20分も走ったところに、
《内子》なる町がある。
うちこ と発声する。
明治から大正、昭和が、アチコチに見受けられ、
そぞろ歩きが楽しい町である。
《内子座》なる芝居小屋もある。
もちろん現役。
昔ながらの映画館も残されていた。
イシマルの爺様が、大分県の豊後高田市で営んでいた頃の、
映画館によく似ている。
内子では、内部に入れなかったが、
一階内部に売店があり、二階席は畳敷きだった。
暖房はパイプにお湯が流れるようになっていた。
弁の開く音が、カチンカチンと響き、それなりにうるさかった。
まだ、禁煙が施行される前であり、
館内は、モウモウとあがるタバコの煙で、映写機から流れる光が、
斜めの軌跡をみせていた。
内子の町並みは、大通りの横に、中通りがあり、それをつなぐ、
小さな小道が走っている。
その小道の中に、それぞれのおウチがあり、
静かな暮らしをしている。
町全体に落ち着きがあり、お店のおばあちゃん達も元気で、
人懐っこかった。
この人懐っこさは、愛媛独特だなと感じるのだが・・・
映画館