《かずら橋》
徳島県の大歩危小歩危を目指してゆくと、
その先に、
かずらで拵えた吊り橋がある。
今じゃ、ソレ目当てに、国内外から観光客が集まる。
「へ~こんな辺鄙な所にぃ~」
驚きの声が挙がっている。
辺鄙だからこそ出来た橋である。
料金を払って、吊り橋を渡るシステムになっている。
どうやら、揉める人がいるのだろう。
渡る決心がつかずに、途中でやめても、料金は返さない、
と書いてある。
「キャァ~ロープじゃないのぉ~」
悲鳴を挙げている女性がいる。
アナタは、かずらの意味を理解してから来たほうがいい。
かずらは弱いと誤解している人もいる。
かずらは、生前はノコギリで簡単に切れるが、
枯れてからは、ノコの歯が立たなくなるほど硬くなる。
それに、「ロープじゃないの?」と悲鳴の方に教えときたいが、
ロープって、藁だかんネ。
橋を歩く足元には、板が渡してある。
その隙間の幅が、微妙に広い。
片足が落ちてもおかしくない幅に造ってある。
皆、へっぴりごしになる。
意図的なのだろう・・アドベンチャー感が高まる。
料金分、楽しんだ気にさせられる。
もっと、気分を高めるには、両手を放して渡ればそうなるが、
もし足を踏み外すと、怪我は必至。
やめたほうがいい。
この橋の真下の川底には、携帯やカメラ、鍵、などなど、
落下物が堆積していると思われる。
くれぐれもポケットの
ジッパーは閉めるように・・
ん・・?
ファスナーか?
いや、
チャックか?
ボタンと言う方もおられると思うが、いずれにしても
閉めておくように。
あと、覗き込むときは、メガネは外しておこう。