旬のモノを食おう。
今の旬はなんだろう?
《ふきのとう》
ふきのとうの群生地はアチコチにある。
アチコチと言ったが、都会には
そうそうない。
その
そうそうを私は見つけた。
「こ・こんなところに、フキノトウが!」
ふきのとうとは、蕗がこの世に生きた証を噴き出す、調べである。
「ココに生きている!」
その証拠を教えるかのように、雪割りの中に、
むっくりと起き上がり、花粉をまき散らす為に、
花まがいの香ばしい薄緑の実を土の上に咲かす。
私は、イノシシになる。
ふきのとう狩りの達人になる。
「おお~あった~」
ふきのとうは、群生している。
採ったその先に、まだある。
次々に、鼻が動く。
しかし、人は、食べられる限界を知ったほうがいい。
「このへんで、もう食べられないだろナ」
摘み過ぎる前に、自粛するべきだ。
私の場合、ふきのとうはテンプラで食べる。
その限界を、考えながら、摘み採る。
今日は、20個の若いつぼみを摘み採った。
天プラに適している、少しだけ花開いた状態のふきのとうを、
摘み採った。
で・・・天プラにした。
そして、当然のことなのだが、
生蕎麦を茹でた。
長野の山の中で買い求めた、田舎蕎麦である。
色の濃いモソモソとした田舎蕎麦と、ふきのとうの天プラ。
そんじょそこらの蕎麦屋で出される、
少しだけのフキノトウ天プラではない。
カラっと揚がった盛りだくさんのフキノトウ天プラ!
山もりのフキノトウ天プラ!
蕎麦より明らかに量が多いフキノトウ天プラ!
ガシュガシュ・・ズルズル・・・
気が遠くなりそうな・・至福のひととき・・・