先日来活躍しているイシマル工務店が、
昨日知人宅の整理をしていた。
いらない資源ゴミを整理すべく、ハイエースに積み込んでいた。
おおきなロッカーを運んだ。
一応中を確かめてみると・・・
中から、年期の入ったヤシの実が出てきた。
焦げ茶色に光るヤシの実に、何やら文字が書いてある。
昭和20年8月15日《ハルマヘラ》岳にて終戦を迎う
昭和21年6月 復員する 岳より持参する
昭和18年6月 招集出征する
当33才
満州「ハルピン」より南方に向かう
20年以上前に亡くなった当家の爺様の形見ではないか!
この文字を紐解くと、昭和18年、33才の時、招集され、
満州ハルピンに向かい、
その後、南方戦線に向かわされ、
終戦はフィリピンの島、ハルマヘラで終えている。
この島は、第二次世界大戦の激戦地でもあった。
と同時に、日本軍が300トンの金塊(時価1兆5千億円)を、
隠した島とも言われている。
さて、ヤシの実に文字を書いた爺様は、
結果的に生き延びたからこそ、文字を書きえた。
想いを伝えられた。
日本に帰ってきたあと、さほど、
極端な裕福な暮らしをしていない所をかんがみると、
金塊とは、関わりがなかった事は明らかだ。
それでも、ヤシの実だけは、持ち帰ってきた。
子孫である家人によると、ほとんど戦争の話はしなかったと言う。
しなかったのか、出来なかったのか、したくなかったのか・・
ポツン
名も知らぬヤシの実だけが、残った。