「雑草を抜く」
アナタの家に小さな庭があるとして話を進めましょう。
春になると、雑草が喜びいさんで生えてくる。
コレ幸いと生えてくる。
この時ばかりと生えてくる。
そのスピードたるや・・・
ふざけるなとばかり、除草剤を撒く人もいる。
コレいけない。
除草剤を撒くと、虫が発生する。
私も経験した。
では、どうする?
雑草はひざまづいて抜くしかない。
礼儀である。
大きなビニール袋を持ち、庭にひざまづく。
10センチの釘を持ち、
そいつで雑草の根にグサグサやりながら、
根っこごと抜いてゆく。
私の草抜きは、徹底している。
大きな雑草は、勿論採るのだが、
基本的には、とんでもなく小さな雑草を採る。
つまり、
将来の芽を摘む。
一週間後、一ヵ月後に大きくなる予定の草の芽を摘む。
雑草としては、直径5ミリに満たない大きさかもしれない。
指で摘もうとしても、二度三度摘まないと掴めない程だ。
そいつを摘む。
摘みながら、
「ごめんね」
あやまる。
その昔、役者として、
雑草的に芽を出しかかった頃のことを思い出す。
芽を摘もうとした人もいたし、
水をかけてくれた人もいた。
どちらかと云えば、やはり雑草は摘まれる運命にあった。
言い換えれば、
雑草とは摘まれても生えてくる草だ。
芽を摘まれても、根っこが生きている植物だ。
どんな小さな芽を摘まれても、
根っこが、「こんにゃろ」と生きている。
そこから新たな芽を出す。
年間、どんなにマニアックに雑草を採ろうが・・
奴らに勝ったためしはない。
ほんのちょっと油断すれば、
我が家の庭は、夢あふるる雑草でおおい尽くされる。