将棋の
完全生放送など、これまであっただろうか?
いや、たぶん、なかった。
昨日の、『藤井聡太4段の30連勝なるか』の為に、
昼の12時から、終わるまで放送が続けられた。
テレビ界によくある、<徹底>だの、<完全>だのの、
言葉通りの放送が行われたのである。
釘付けになる人達がいる。
将棋は、サッカーやラグビーのように、展開が激しくない。
どちらかと云うと、ゆっくりしている。
ゆっくりどころか、一時間くらい、何も進展しない場合もある。
放送事故かと思えるほど、画面が動かず、音声が中断している。
そこが面白い。
頭脳戦の醍醐味が詰まっている。
解説者は、当然ながら、将棋界の精鋭。
天才だらけの中に君臨している超のつく天才だ。
将棋の棋士は、喋りがすこぶる面白い。
頭脳の涼しさが、喋りの滑らかさに繋がっている。
理路整然とした中に、ウイットに富むジョークが漏れる。
この面白さに触れたければ、
新宿区の千駄ヶ谷にある将棋会館に出かけてみるがいい。
誰でも、気軽に入れる。
入館料を払えば、2階の大広間で、解説が聞ける。
テレビでは耳にしない絶妙な放言まで放たれたりする。
で、藤井4段対佐々木5段の闘いはどうだったのか?
結果、11時間半の闘いの末、佐々木勇気5段の勝ち。
連勝は、29で止まったが、
最初から最後まで観ることができたた私達は、
幸せだったと述べておこう。