洞窟探検家、吉田勝次氏の2冊目の本が、発売となった。
2冊目と言ったが、実は、こちらの方が、
ずっと前から編集中だった。
練りに練ってという表現で、出版とあいなった。
《
素晴らしき洞窟探険の世界》
ちくま書房 920円
前回の題名は、
《
洞窟ばか》 扶桑社
まあ、題名はどうでも中身は、洞窟の神秘にあふれている。
特に、今回の本は、内容がこまかい。
どうやったら、未知の洞窟を見つけられるのか?
どうやって、入道するのか?
何を持って入るのか?
何が危ないのか?
何を食べるのか?
いちいち、丁寧に説明してくれる。
技術本ではないが、この本は、洞窟に興味のない方でも、
面白く読めるだろう。
なんせ、吉田氏の独特のキャラクターが、
そのまま文章に載せられている。
どう考えても、何度か死にかけている人なのだが、
ゴルゴサーティーン並みの慎重さで、
しぶとく生き延びている。
生き延びているからこそ、日本から、世界の洞窟まで、
潜り続けている。
ひとたび洞窟に潜ると、携帯も無線も届かなくなる。
「あれ、連絡がとれなくなったなぁ」
と思ったら、間違いなくどこかの地底にいる。
地底どころか、地底の湖に潜っていたりする。
しばらくすると、「ぷふぁ~」とばかり、
連絡を発する。
また、生きのびたに違いない。