「ハット・ハット・ハット」
SAT(サット) 特殊急襲部隊
銃をかまえながら、数名の隊員が、現場に押し入る。
先頭の隊員がかまえると、次の数人が追い越してゆく。
追い越した先頭が再びかまえる。
さらに次の者が追い越してゆく。
こうして、次の者が常に先頭になりながら、
どんどん先に進んでゆく。
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年がら年じゅう旅をしている私である。
テレビの番組撮影でもある。
東北の旅から帰ってきたその足で、
沖縄行きの飛行機に乗っていたりする。
で、まっすぐ帰ってくるのかと思えば、
長野県に寄ってきたりする。
すると・・
旅の荷物はどうする?
衣装や、様々なモノをどうやって運ぶ?
長旅分をすべて持ってゆくのか?
さあ、ここで、冒頭のSAT方式が登場する。
ある地点に行っている間、新たな荷物が、
次の地点に向かっているのだ。
宅急便のおかげでもある。
そして、さらにその先へと、荷物が先回りする。
ホテルに着くと、新たな荷物と取り替える。
言い換えれば、『キャタピラー方式』ともいえる。
無限軌道と訳されるキャタピラーは、止まることを知らない。
丸いタイヤでもないのに、延々と回り続ける。
そう、私の旅は、時折、無限軌道的な動きをみせる。
帰ってきて、ゆっくりなどという落ち着きがない。
「ハット・ハット・ハット・ハット・ハット」