15歳のときの事だ。
仲のいい友人と二人で遊んでいると、
その友人の父親が手招きをしている。
走りよると、こんなことを言う。
『
ぶんやと
やくしゃだけには、なるなよ。』
<ぶんや>が何だかわからない。
<やくしゃ>が何の事かわからない。
でも、それしか言わなかった。
それからしばらくの年月が過ぎるとわかってきた。
ぶんやとは、新聞屋のことで、
新聞記者。
やくしゃとは、役者で、
俳優。
どちらも、親の死に目に会えない職業らしい。
今時、親の死に目に会えない職業なんて、たくさんある。
しかし、当時は、そう思われていたようだ。
しかして、40年近くの歳月が流れ、二人はどうなったか?
わたくしイシマルは、
役者になってしまい、
友人は、
新聞記者になっている。
大手新聞社に堂々と勤める、<ぶんや>だ。
確立100%
世の親たちよ。
「何々するな!」
「何々なるな!」
言えば言うほど、パーセンテージが上がるかもよ~