《星景写真》 せいけいしゃしん
こんな言葉をご存じだろうか?
この写真を撮る方が、山カフェに訪ねてくださった。
星景とは、読んで字のごとく、星の景色である。
では、星の写真とどう違うのか?
・星写真
星が写っている。
・星景写真
周りの景色の中に、星が写り込んでいる。
たとえば、山の稜線が黒々としている上に、
天の川がド~ンと流れている。
たとえば、桜が満開の真上にカシオペアが輝いている。
たとえば、大雪渓の額縁の中に、
アンドロメダ大星雲が浮かんでいる。
星景写真を撮るには、当然夜、山の中にいかなければならない。
夜中、起きていなければならない。
カメラ機材は重い。
ウンコラショ、登っていかねばならない。
真夏ならまだしも、山の中は寒い。
冬ともなれば、極寒。
まず、晴れていることが、最低条件。
晴れていると思って登ってみれば、
山中は曇りなんてことはザラだ。
たった一枚の写真を撮る苦労ははかり知れない。
しかし、星景写真の魅力は、その美しさにある。
見た事がない光景だ。
肉眼では、ありえない驚きがそこにある。
作品(あえて作品と呼ぼう)を見せてもらったのだが、
いちいち歓声を挙げてしまう。
どうやって撮ったのか?
その答えに、再びいちいちの首振りうなずきだ。
カメラは今はやりの、《ミラーレス》だそう。
これから、星景写真を撮ってみたいと云う人に、注意事項があった。
山の野獣は、基本的に夜行性なので、
食い物を見せびらかすと、寄ってきて、
アナタごと食べられるかもしれません。