雪だ!
スノーシューに行こう
「に行こう」と言っている。
「をしに行こう」ではない。
スノーシューがすでに、行為を表す言葉になっている。
どこに行こうか?
まずは、とりあえず、蓼科高原にある、
『
ロッジすみや』を予約する。
なんたって、源泉掛け流し温泉、2食つき、
5000円で、お釣りがくる稀にみる正しい宿なのだ。
先日、仲間をつれて、スキーがてらに泊ったところ、
ほんとにこんな料金で、
こんなサービスまでして貰っていいのか?
恐縮の首かしげ、をいただいた。
いいんです。
そういう宿もあるのです。
さて、スノーシュー。
北八が岳のロープウエイ頂上駅から歩き出そう。
今回の主役は、山デビューの新人、
《トラさん》。
勿論、スノーシューも初めて。
初めての山登りが、雪山!
大丈夫です。
そこがスノーシューの魅力のひとつでもある。
ベテランに囲まれ、装備さえしっかりしていれば、
マイナス10℃の気温の中、ホホをほてらせながら、
美しい景色の中を闊歩できる。
ところが・・このトラさん。
歩き始めて暫くした頃、ふと振り返ると、
手袋を外しているではないか?
手袋はインナーと外側の、2種類を嵌めているのだが、
その両方を外した素手でストックを握っている。
気温は、マイナス5℃。
「どしたの?」
『いえ・・暑いんです』
手がポカポカ熱いのだと言う。
「トラさん、どこの生まれ?」
『青森県です』
「育ちは?」
『青森県です』
なるほど、そりゃ寒さに強いわけだ。
こりゃひょっとして、
そのうち冬山のエキスパートになるかもしれん。
その素質が垣間見えたという、
-5℃の素手ストック握り。
そして、4時間後、雪歩きに慣れてきたのか、
(そもそも青森出身だから慣れているらしく)、
道をわざとハズれ、新雪の深雪に向かって走り出し、
腰までズッポリはまったり、顔を突っ込んだり、
やりたい放題。
素質が大きく開花する日は、近い・・気がする。
ドォ~リャ~~~~ ア・アシが抜けな~い!