昨日、
又の機会と書いた。
その機会がもう来てしまった。
(わからない人は4月11日から見てネ)
主人公は、相変わらず、プロデューサーの、
Pさん改め、
<
夕焼けさん>だ。
そうあれは・・
スェーデンの首都ストックホルムから、
フィンランドの首都
ヘルシンキへ
飛行機で向おうとしている時だった。
我々撮影隊は、空港の
出国審査に並んでいた。
実は、ここに辿り着く前に、みんなで、
免税店で、買い物をしたのだ。 その時
夕焼けさんが
ウイスキーのボトルを買ったのを見ていた。
さて、並びの列が短くなってきた時だった。
夕焼けさんが、荷物をごそごそやっている。
見ると、バッグのポケットにウイスキーのポケットビンが
入っている。
4分の1サイズって奴だ。
さっき買ったワインのボトルとは別の奴だ。
スタッフの一人が、何気なくつぶやいた。
『出国持ち出しは、酒1本720mlまでだったよね。』
夕焼けさんの手が止まった。
考えている様子。
ウイスキーポケットビンの分
オーバーしている。
普通に考えれば、そのくらい大目に見てくれるのが常識だ。
ところがどっこい!
なんせ、この夕焼けさん
生真面目なのだ。
おまけに、海外旅行の
経験が少ない。
おっとと、並びの列がどんどん進む。
まもなく我々の番だ。
しばし、固まっていた夕焼けさん、突然!
コポコポコポコポ!
ポケットビンのフタをとるや、
ラッパ呑みし始めたのだ。
ええ~~?!
<
コポ>を10回くらいしたところで、
プフーと正面を向いて、一息いれた。
スタッフ、あっけにとられている。
『や、やめましょうよ』
言う間も与えず、再び、
コポコポコポコポコポコポコポコポ!
あららら、全部呑んじゃったよ。
4分の1ったって、牛乳瓶一本分、水割りにして、
8杯~10杯はあるよ。
ゆぅっくり、正面に戻してきた顔が
何かを成し遂げた人の、満足感に満ちていた。
上気していた。
ペロリと舌で舐めた
唇が真っ赤だ。
あのね、夕焼けさん。別に何をやってもいい・・
好きにしていい・・
ただ、お願いだから、ヘルシンキ空港では、
自分の足で歩いてよネ。