<
喫煙箇所は、
階段後ろのホームはずれにございます>
喫煙者はマナーがよろしくない。だから、どっかに行って貰う。
との精神がしたためた看板。
だからといって、この書き方は、あまりにむごい!
たばこを吸わない私が見ても、あんまりだ。
まず、<
箇所>と言っている。
場所ではないのだ。
ものすごく限定しているのだ。
英語でいうと、
エリアではなく、
ポイントと言っているのだ。
(英語といいながら、カタカナじゃないか)
<
階段後ろ>
通常、ホームでは、なるべく寄り付かないようにしている場所だ。
歩道橋でも、階段の後ろは、物置になっている事が多い。
ホームレスが住まわれているのも、階段の後ろだ。
<ホームはずれ>
はずれ・・・とは、厳しいお言葉だ。
駅のアナウンスでも、
はずれ は出てこない。
はじ に立つと危ないとは言われる。
はしっこ を歩かないようにとも言われる。
列から
はみ出ないように とも言われた。
しかし、喫煙者には、
はずれ である。
都会のはずれ とか、世界のはずれ とかに使う言葉だ。
宇宙のはずれ とアインシュタインも言っている。
ロクな言葉ではない。
そこに行け!と命令しているのだ。
そして、ちょっと言い過ぎたかなと反省したフリをして
<
に ございます>
と慇懃にへりくだっているのだ。
しかも、写真を、もう一度良く見て欲しい。
スピーカーは左を向いている。→は右だ。
つまり、階段後ろのホームはずれに、アナウンスはないらしい。
おまけに、この柱には、元々何かが、書かれてあったようだ。
(一番下に赤い枠の跡がある)
恐らく赤い文字で、こう書かれてあったのだろう。
<
この先、危険!>
世のおとうさん達は
この看板に命令されたさびしい箇所にすごすご赴き、
背中を丸めて、100円ライターの
火をジュボッっと付けているのだよ。
・・やさしくしてね。