『ビール 2、3本持ってきて下さい。』
4,5人で飲み屋の暖簾をくぐり、
とりあえず口にする言葉だ。
「は~い」
と言って、おかみさんは下がる。
あれで解るらしい。
2本なのか? 3本なのか?
やがて、手に、 2本のビールを下げて来る。
成る程、頼んだのが、この団体の中の 一番若手だったからだ。
もし、 最年長とおぼしき人が頼んだのなら、
3本持ってくる筈だ。
飲み屋の あうんは不思議だ。
『ヤキトリ適当に、 5,6本ね』
「は~い」
やがて、色々種類織り交ぜ、 6本が来る。
この場合、若手年長者に拘わらず、
最大本数が来る。
この商売も大変らしい。
『日本酒、お銚子 2、3本お願いします』
若手が頼む。
「は~い」
この場合、若手が頼んだにも拘わらず、 3本くる。
酒席が進み、酔いも進み、お店側としては、
4本出したい位なのだから、仕方がない。
この商売も大変なのだ。
『オミヤでヤキトリ10本ほど包んどいて』
「は~い」
帰りにおかみさんが
「白肝1本サービスに入れときましたよ」
嬉しい事をおっしゃる。
この商売は、やはり大変だ。
by ishimaru_ken
| 2007-03-01 06:09
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