・・・・ ・・・ ・・
んん~たぶん私は目覚め始めている・・
ボ~とした頭が、少しだけ動き始めている・・
それでも、まだ目は開けない。
(ふむ、ここはどこだろう?)
身体の回りにまとわり付く、柔らかいモノの感触を確かめる。
とても軽い羽毛系の布団だ。
それを覆うシーツだ。
フムフム、自宅ではないな・・
《ここまでで、目覚めてから、5秒ほど経っている》
次からは、<
音の世界>だ。
静かな空調の音が聞こえる。
どこか遠くから、車の走行音が聞こえる。
それも単発一台の車の走り過ぎる音だ。
という事は、まだ朝早いな・・
《さらに、3秒》
そして、初めて、<
目の世界>に進む。
ほんの少し、極めて僅か
薄目をあける。
あけるというより、
開いてしまったと言う方が正しい。
薄明かりの部屋に寝ている事が分る。
さほど広くない事が分る。
四角張った、コンクリ系の部屋である事が分る。
(はは~ん、ビジネスホテルだな)
《ここまで、2秒》
え~と、目覚めたのはいいけれど、
さて、おいらは何故目覚めたのだろう?
目覚めたアト何をする予定なのだろう?
きっと、ドラマのロケだ。
え~と、何だっけ?
《ここまで、3秒》
う~んなんだか分んない・・むにゃむにゃ・・
《2秒》
が~~~~~~~~ん!!そうだ!
今日は、大切な大切な、あの日だった。
<
サスケ!>
ピコ~ン!完璧に目が覚める。
シャキ~ン!全身に力がみなぎる。
ロボットさながら飛び起きる。
飛び起きながら、この典型的な朝の起き方に、我思う、
この一連の流れが私の
典型的な目覚めだ。
恐らく、皆さんと大差ないであろう。
ピコ~ンと起きるか、ダロ~ンと起きるか
の違いくらいだろう。
あとは、ピコ~ンと起きた後、
グワツグワツ!とご飯を食べるかどうかだな・・
グワツグワツしながら
やがて、私は気付く。
(あれ?今日はサスケじゃないじゃん。ドラマのロケじゃん)