ケツが痛い。
おケツをしたたかにブツケテしまった。
暑い時には、水浴びに限る。
水浴びったって、海水浴ではたいして涼しくならない。
プールも然りだ。
いざ、川へ!
川の上流へ!
どのくらい上流かというと、鮎が釣れるあたりでは、ダメで、
ヤマメや、イワナが釣れるあたりである。
今の表現で、よく分んない方は、気にしないで下さい。
そのくらい上流になると、標高も少し上がるので、
風に
ヒンヤリ感がある。
水も
冷たい。
ジャボジャボ流れている。
歩くスピードと同じくらいの速さで流れている。
そのスピードが、突然ユルクなる場所がある。
急に深くなった処だ。
片側に大きな岩がせりだし、淀みを作り出している。
いわゆる
<淵(
ふち)>
と呼ばれる場所だ。
清流の中でも、そこだけ深緑に染まり、不気味感ばつぐんである。
何かが潜んでいそうでならない。
テレビカメラがあれば、
遠くからゆっくりズームアップして欲しいものである。
おどろおどろしい音楽を挿入して欲しいものである。
さあ、泳ごう!
そうだった、水浴びに来たのだった。
淵で泳ぐ時は、
着の身着のまま飛び込む。
これがいい。
水着に着替えるのは、周りの自然となじまない。
半ズボンにティーシャツ、そのままドボンとやる。
誰もいなければ、それさえ脱ぎ捨て、
スッポンッポンで飛び込む。
これがいい。
これが、最高の気分だ。
映画などで、炎暑の中を歩いてきたワイルドな主人公が
滝つぼに、全裸で飛び込むシーンがあるでしょ。
あれだよ。あれがいい。
ドッポ~ン!
冷たい!頭まで、水につけて、水中をのぞく。
淵の中を覗き見る。
いるいる! 魚がごっちゃりいる。
忙しく泳ぎ回っている。
潜って近寄る。
少しだけ逃げる。
水深2~3メートル。
あれほど、おどろおどろしていた淵も、潜ってしまえば
何のことは無い。
ただの大量の綺麗な水に過ぎない。
底に、太陽の光がユラユラと反射して美しい。
淵のちょいと上流に、
木の枝が、水辺に向かって伸びていた。
枝を掴んだ。
登った。
懸垂をやった。
そして、そのまま、淵にめがけて、おケツから飛び込んだ。
ガツ~ン!
なんと、岩が水面下に隠れていたのだ。
おケツが岩に激突した。
ケツから火が出た。
ケツが痛~い。
みなさん、淵に飛び込む時は、深さを確認してからにしましょう。