<刀削麺> を食べた事がある?
テレビで時折目にする、中国の麺どんぶりだ。
上の写真の様に、左手で固い物体を持ち、
右手の刀の様なもので、削ってゆく。
シュッ シュッ っと素晴らしい速さで削ってゆく。
観察していると、一秒間に三回は削っている。
その削られたカケラが、湯だった鍋の中に、
飛び込んでゆくのだ。
そうそう、私が観察している場所は、東京の赤坂にある
刀削麺のお店だ。
以前から、この店が気になっていた。
<刀削麺>のカンバンに惹かれていた。
いつか、この店で食べるに違いないと、予感を感じていた。
そして、その予感どおり、この店のノレンをくぐったのである。
(中華にノレンは無いな)
っとここで、あなたは、この麺を何と読みました?
<トウサクメン>
<トウゲメン>
<カタナケズリメン>
正解は、<
トウショウメン>
「トウショウメン下さい」
注文するや、板長さんが、シュッシュッをやり出す。
見事な手つきに、しばし見惚れてしまう。
削られた麺は、最大1mは飛ぶので、
すべてが、きちんと鍋に入っているか、心配で覗いてしまう。
よくよく観察すると、20本に一本くらい
鍋の縁に引っかかって、残念な姿をさらしている。
さあ、削り終わったぞ。
これからどうなるんだ・・
とイベントの行方にドキドキしていると、
『オマチドさま』
すぐに、刀削麺が出てきた。
「
早やっ!」
ズルズル
「
うまっ!」
食感は、平打ち麺をもっと
滑らかにし、
ワンタンの皮にもっと
噛み応えを与え、
やや
よじれ、
大きさを
不揃いにし、
茹で加減を、
不均等にし・・・
最高の食感である。
噛んで良し、飲み込んで良し。
たった一回しか食べていないのに、もうハマッテしまった。
お店としても、この麺は
食材保管の面で、効率がいいだろう。
注文があった時だけ、削ればいいのだから。
うどんや蕎麦は、作り置きすると美味しくないもんね。
すなわち、刀削麺は、お客にもお店にも優しい麺なのだ!
ん・・ちょっと待て!
なのだ!と宣言したものの・・
シュッシュッと削っていって、あの硬い物体が小さくなったら、
どうするんだろう?
例えば、左手に持った大根を
包丁でシュッシュッと削っていると思えばいい。
半分も削った辺りで、もう
怖くて削れないな。
頑張っても、三分の一がいいとこだ。
刀削麺の場合、
残りはどうするんだろう?
まさか捨てやしないよな。
ひょっとすると、刀削麺の最後の
残りでコサエタ料理が
あるのではなかろうか?
いつか、そいつにアリツキタイ!