カツオが美味い!
カツオの美味さは、血合い(ちあい)にある。
血合いを食べられるかどうかに掛かっている。
あなたがスーパーに行ったとしよう。
この時期、カツオの刺身が並んでいる。
カツオの塊りが並んでいる。
その塊りであるサクを観察してみる事にしよう。
スーパーに並んでいるサクは通常、20~30cm
ハラミと背中の身に分かれる。
そのどちらにも、
血合いが付いている。
本体の身より、やや黒ずんだ部分だと云えば、解るかな。
解らない方には、この説明を・・
「カツオの刺身で御座います」
女将さんが、うやうやしく刺身皿を差し出す。
見ると、カツオの刺身が、切り口を顕わに横たわっている。
その切り口の断面を、よくよく観察する。
三角形をしている。
皮に近いらしい所が、やや白っぽい脂で覆われている。
三角形のもう一辺を眺めると、
色が二色に分かれている事に気付く。
赤っポイ色の肉と、やや
赤黒っポイ色の肉だ。
その赤黒っポイ色の部分が・・・<血合い>だ。
全体の10%ほどの体積だ。
その10%が、カツオの旨みを演出するのだ。
どういうことか?
魚というものは、古くなればなるほど、旨みが無くなる。
カツオも然り。
その古さを教えてくれるバロメーターが、<血合い>だ。
血合いの色を見れば、お亡くなりになってからの時間が解る。
血合いの色を観察すれば、お亡くなりになってからの
扱い方が解る。
では、その例題として、とてつもなく新鮮なカツオ・・
つまり、釣れたてのカツオの血合いを見てみよう。
それは、驚く事に、ピンク色をしている。
本体のからだの色よりも、淡い色をしている。
本体よりも、こちらを食べてくれ・・と主張している。
ところがだ・・
この血合いってえ奴は、
足が速い。
腐るために生きてきた感がある。
血合いを食べるのは、時間との勝負だ。
刻々、色が黒くなっていく。
だからだろうか、飲み屋やレストランでは、
あらかじめ血合いは除去されて、出てくる事もある。
という事は、最も旨い部分を捨てているワケだ!
うへ~モッテエねえ!
さあ、スーパーに走ろう。
ピンクの血合いを探そう!
あっ!
昔、血合い取りの名人がいた。
その話は又、明日。