マイナス50度の世界に行った事、ある?
あるわけ無いよね。
だって、そんなのシベリアか、南極大陸で、
それも、ある日瞬間しかないもんね。
ところが、あるんだなコレが、東京は築地の魚河岸に。
ビルごと冷蔵庫になったビルがある。
5・6階建てのビルなのだが、周りに当然の如く、窓が無い。
<○○冷蔵>などと、壁に文字が書いてある。
さあ、その冷蔵庫に入ってみましょうか。
今日は、ディズニーランドのアドベンチャークルーズだあ!
昨日書いた、バタバタ(ターレー)に乗ってのクルーズだあ!
バタバタバタバタ~
入り口は大きい。
バタバタが並んで、入れる位。
ただし、番人が立っている。
夏場だと、Tシャツに首タオルの番人が、
チェック表でチェックをしてくれる。
チェックが終わると、いよいよクルーズの始まりだ。
ガアアアァァァ~~~!いきなり、扉が開く。
観音扉だぁ。
その観音扉が開いた途端、
中から真っ白い水蒸気が噴出してくる。
ブフワァァアア~~!
外気との温度差で、大量の水蒸気が発生する。
何たって、外気は30℃ 中は、マイナス・・
「寒むぅっ・・」
クルーズのバタバタが進む。
次なるドアが現れる。
非常に頑丈なドアだ。
厚さ、30センチはありそうな、金庫系のドアだ。
「開けぇ~ゴマ」
ガアアア~~~!
ほんとに開いていく。
「寒ぁむぅ~、めっちゃ寒ぁむぅう~」
壁にある温度計を見る。
<マイナス20度>
一気に、睫毛が白くなる。
吐く息は、まとめて3本煙草を吸ったのと、どこが違う?
更に、クルーズは次なるドアを開く。
グワシャァァァァ~~ン!
入ったそこに、温度計・・
<マイナス50度>
注意;金属に決して、素手で触れない様に!
万が一触れた時は、決して慌てて引き剥がさない様に!
クルーズの管理官(わたし)に注意される。
さらに、管理官は、注意を促す。
決して、たくさんお喋りをしない様に・・
決して、深呼吸をしないように・・
だって、管理官自身が、いっぱい喋って、
深呼吸をしてしまったのだ。
すると、どうなる?
吸っても吸っても、呼吸が出来なくなる。
肺が
瞬間冷凍されて、活動しなくなる。
「うぅっそ!」
呼吸しているのに、酸素が取り込めない!
『苦しい・・ぼく死ぬ・・ぼく死ぬ・・』
パクパクパクパク・・
金魚よろしく、出口に向かって、突進する。
走っても走っても、前に進まない。
夢の中と一緒じゃあ~ん!
大気の中で、水中みたいに溺れているのである。
これが、マイナス50度の世界なのだ。
そして、面白い事に、外気に飛び出した後も、
肺が解凍するまで、酸素が取り込めないのである。
すなわち、外のベンチに座りながら、まだ
溺れているのだ。
「息が・・イキが・・