カツオ
「釣りですかあ~」
海辺で釣り糸を垂れている方に言葉を掛ける。
その時、代わりにこう言ったらどうなるしょう?
「釣りで遊んでるんですかあ?」
ギクっと振り向いたその方は、
怒りを込めた目付きで言うでしょう。
「遊んでるんじゃない!釣りだ!」と。
同じ事をスポーツで考えてみましょうか。
「野球で
遊んでるんですかあ?」。
「卓球で
遊んでるんですかあ?」。
「柔道で
遊んでるんですかあ?」。
返ってくる言葉は、もう想像出来るでしょ。
「遊んでるんじゃない!」。
これって、どう思います?
スポーツで遊んで何が悪いのでしょう?
卓球は温泉宿で浴衣がはだけながら遊んだじゃないですか。
野球はそもそも、素手でキャッチボールをやりながら
三角ベースで遊んだじゃないですか。
柔道をやった事がない人だって
おしくらまんじゅうはやった事があるでしょ。
いつからスポーツは
遊んではいけなくなったのだろう?
ねえねえ、遊びましょうよ!
だってボクらプロじゃないもん。
例えば、究極のスポーツの代表である
マラソンだって遊びでしょ。
言い換えれば、〈景色を眺める速い散歩〉だもん。
水泳だって遊びでしょ。
いかに、〈沈まない間に息を吸えるか〉を
実践研究しているんだよね。
蹴鞠(けまり)を手でやっているのが、
バレーボールだ。
部屋のゴミ箱に紙くずを放ったのが、
バスケットボールだ。
オランダサッカー界の名将、ヨハン・クライフはこう述べている。
<娯楽性と勝利の追求は同レベルで行なえ>
キンメ