~昨日の続き~
魚屋さんから、走って戻って来た。
<アワビ>
アワビは高い。高いだけならいいが、昨日のように、
食べる方が優先になり、本末転倒しかねない。
(本当は転倒したい)
そこで、行きつけの魚屋、丸新に頼んで、食べ終わった
アワビの殻を貰ってきた。
小ぶりなヤツだ。
ギャ~~~~~ン!
グラインダーのケタタマシイ轟音が鳴り響き、
イシマル工房は、営業を再開する。
ご近所迷惑が始まる。
『あのウチさぁ、夏は夏で、エンジン草刈機で大音量を発する
ってのに、冬になったら、今度は何かしら?』
アワビの上着を脱がすのは難しい。
元々の本体に、微妙なシワが寄っているセイだ。
そして、アワビも又、
巻貝である事が解った。
裸にしたものを、よくよく観察してみると、
確かに、巻いている。
サザエのように、巻きがはっきり外部から眺められないだけだ。
アケタ口が
馬鹿でかいのである。
アワビのあの楕円形は、
アケタ 口なのだ。
あくびを遥かに通り越した大口なのだ。
余りにも、
口をアケ過ぎた為に、内臓やらなんやら、すべてが、
丸見えになってしまったのである。
「こりゃいかん」ってんで、
岩に必死でしがみ付き、
内部をお見せしないように、取り繕っているのである。
工房の研究成果;
サザエの殻本体は、全体重の4割ほどで、非常に薄い。
アワビの殻本体は、全体重の7割ほどで、厚め。