アワビを磨き終わったイシマル工房に、
広島県の友人 為藤(ためとう)さんから、カキが届いた。
そうか、
カキを磨いてくれと、云うわけか!
冷蔵パックを空けると、大ぶりの殻つきのカキが並んでいる。
添付のパンフレットに、食べ方が書いてある。
そうか、やはり、
磨く為ではなかったか・・
蒸し器を取り出し、8分蒸してみた。
良い頃合の蒸しカキが出来上がった。
ポン酢や、レモン醤油で食べてみた。
うみゃい!
ビールがすすむ。
そうだ、磨かなければ!
果たして、カキの本体はどうなっているのだろう?
一見、出鱈目な形状の中から、
一定の形が出現するだろうか?
サザエや、アワビは、外見がどうであれ、
同じ形の本体が出てきた。
個性をつけていたのは、外側に着た、上着だったのだ。
その上着すら、
似たものばかりを着ている事が多い。
双子が、同じ洋服を着ており、親が見分ける必要にかられ、
帽子だけちょこっと色を変えている・・のに似ている。
ところが、カキは、外観は、個性派集団だ。
二つとして
同じ形がないように見受けられる。
親兄弟よりは、親戚の集団に見える。
ギャ~~~~~ン
イシマル工房がご近所迷惑を始める。
『あのお宅よくもまあ、毎日毎日、なんかやってらっしゃる
様子ですけど、お仕事ないのかしら?』
研究成果;
カキは、本体の重量は3割に満たない。本体は薄い。
その形は不定形である。元々の殻の見た目が
おかしければ、
その
おかしいままの本体を持っている。
そして、巻貝のようなパールの輝きを持っていない。
カキは、イシマル工房では不人気であった。
しかし、イシマル厨房では、
大人気であった。