ああ、びっくりした!
<青いバラ> である。
目が覚めるような、真っ青なバラである。
バラに色んな色があるのは、知っていたが、
青いバラがあるとは知らなかった。
「いやぁ、知りませんでしたぁ」
と感嘆していると、バラ園の主人が笑いながら仰る。
『いえネ、違うんですよ。それは、白いバラに
青い色素水を吸わせているんですヨ』
ん?
良く見ると、葉っぱも青い。茎も青ずんでいる。
へ~そうなのか?
じゃ、
黒いインクを吸わせたら、
黒くなるんだ。
『ええ』
赤いインクなら、
赤くなるんだ。
『それは・・』
あっそっか、それは、最初から赤いバラがあるじゃないか。
綺麗といえば、キレイである。
幻想的な色合いが、絵画を思わせる。
可哀想といえば、かわいそうである。
望んでもいない色に染められたのだから。
それでも、愛でられる花は幸せだ。
100本のバラの花束ってどんなだろう?
と、主人に尋ねたら、
今ちょうど、100本のバラ花束の注文が入ったとの事で、
早速拵えてくれた。
ふ~ん、こんななんだ。
持たせてくれた。
重さは、猫一匹くらいなんだ、ふ~ん・・