ドンダカ ドンダカ ダカスカ ドンダカ!
暑かった撮影の疲れを癒そうと、ホテルでうとうとしていたら、
突然、太鼓の破裂音を聞こえてきた。
ガバっと起き上がり、音をたよりに走る。
ダカスカ ダカスカ
和太鼓の大合奏だ。
観客は町の住人と通行人。
大小10個はあるだろう太鼓が、連打される。
静かだった街がいっきに、ヒートアップだ!
この太鼓グループの演奏は、和風というより、
南米のテイストが含まれている様な気がする。
ノリ を重視している。
ノッテいる、
周りに取り巻く客が、ノッテいる。
ピーピーと指笛が鳴り響く。
それに啓発され、太鼓奏者もノッテゆく。
ダカスカ ダカスカ!
ピーピー!
(ピーピー吹いているのは、私だった)
和太鼓は好きだ。
18才の私が、東京に住み始めた頃、浅草の三社祭に出かけた。
祭りのそこかしこに、大きな太鼓が置かれてあった。
太鼓の横には、当然、<バチ>が置かれてあった。
バチとは、叩き棒である。
すぐに、バチを手に取った。
太鼓があれば、叩く。
田舎にいた頃からの条件反射的衝動だ。
ドンドコ ドンドコ!
叩き放題だった。
当時の祭りに、制約という縛りはなかった様に思う。
<何々をしてはいけない>
という制限事項が少なかった。
時代が、安全を許容していたのだろう。
祭りの衣装を着ていないイシマル青年に、
外国人がカメラのフラッシュをたく。
そうだった。
祭りの原点は、<参加>だ。
踊りがあれば、たとえ踊れなくとも参加する。
唄いがあれば、たとえ唄えなくとも参加する。
祭りは、参加する事が楽しいのだ。
参加した瞬間に、血が湧き、はらわたが興奮するのだ。
ううん、やばい、祭りを語りだしたら止まらなくなる・・
明日は、あの祭りをちょっと・・