上の写真の真ん中下から、右上に向かって、線が出来ている。
この線は、
ちびっこトビウオが作り出したモノだ。
我らの漁船に驚いて、跳び出した瞬間だ。
トビウオの成魚は、意外と大きい。
身長40cmを超えるものもいる。
ところが、今回、目にしたのは、殆ど
ちびっこであった。
体長5~10cmほどの可愛いトビウオが、
群れをなして、泳いでいる。
そこに、船が通りかかると、いっせいに空中に飛び出すのだ。
キチキチキチキチ
バッタの様な音を発して、水面スレスレを飛んでゆく。
成魚になると、一時に飛び出すのは、2~3匹だが、
ちびっこ達の、団体演技は素晴らしい。
一箇所に固まっていた所から、十数匹が、バっと散っていく。
彼らが残した波紋は、熊手を見るようだ。
ところが、まだまだ、ちびっこ。
空を飛ぶ距離が短い。
オヤジ達が何十メートルも飛べるのに比べると、
ほんの少しだ。
10メートルちょいとってとこだ。
中には、頑張って20メートルに挑むツワモノもいるが、
水中に落ちてから、ゼイゼイと息をついているに違いない。
それにしても、トビウオはどうして
《空を飛ぼう》と思ったのだろう?
ダーウインおじさんは、自分に
有利になるように進化した・・
と仰るが、
ある日突然、飛べる様になったワケではないだろう。
徐々に羽が大きくなったのだろう。
とすると、中途半端な大きさでは、飛べないハズだ。
なのに、なぜ、中途半端に羽は大きくなったのだろう?
中途半端な羽では、全く飛べないハズなのに・・
ちっとも
有利ではないハズなのに・・
それでも、トビウオは飛びたかったんだな。
いつか、鵜飼の鵜とトビウオを対談させたいもんだ。
トビウオ「どうして、鵜さんは、潜りたくなったんですかぁ?」