灯台好きである。
旅をしていて、灯台が地図上に現れると、迷わず向かう。
灯台のある場所はわかり易い。
半島の最もはじっこに行けばいい。
最南端、最北端など<最>とい文字があったら、まず間違いない。
<岬>という文字が付くところにも、もれなく灯台がある。
最近の灯台で、人が常駐している所を探すのは大変だ。
もし居たとしても、昼間の観光用の料金徴収係りとしてである。
殆どの灯台は、コンピューター制御されて、無人である。
だからだろうか、その地に赴くと、ほのかな淋しさを感じる。
灯台に塗られたペンキの白さが、空しい。
<灯台守(とうだいもり)>という職業があった昔が偲ばれる。
はて、ここで困った。
灯台の写真をお見せしようとしたのだが、
先日のパソコンのストライキで、写真がすべてパーになった由、
一枚も無くなったのだ。
昨日のダムも、ほとんど無くなった。
とはいえ、ダムは写真を撮るのがとても難しい。
余りにも、デカイので、
全体像をカメラに収める場所を探さなければならない。
そんな場所など、ダムを造る様な山間部にあるはずもなく、
危険を冒して、崖を登らなければならない。
それに引き換え、灯台はカメラに収めやすい。
どこから、どうシャッターを押しても、それなりの写真になる。
バックに青空か、夕焼けがあれば、
新聞に投稿したくなる写真が撮れる。
カモメやトンビにお願いすれば、さらに、芸術性が高まる。
沖合いを
漁師さんの小さい船なんか通った日には、
「やり過ぎだろう!」
っと、悲鳴を挙げたくなる。
そして、ここは、人工音のない世界だ。
道路から、離れている所が多く、車が通らない。
人も余り来ない。
民家もなければ、電柱もない。
<灯台しかない場所>・・それが、
灯台のある場所だ。