果物摘み好きである。
旅をしていて、果物摘み農園が地図上に現れると、迷わず向かう。
果物摘み農園のある場所は、わかり易い。
道路を走っていると、向こうからやってくる。
観光客の通る道路を走ると、
コレでもかコレでもかと看板が飛んでくる。
<さくらんぼ狩り>
狩りモノ系の王様である。
食べても食べても、まだ食べたい。
食べ過ぎても、さして腹も痛まない。
この時こそはと、目をさくらんぼ状にして、喰らい付く。
払った料金の10倍は取り返したいと、両手と口が良く動く。
さくらんぼ農園は
お持ち帰りをさせてくれない所がほとんどだ。
だから、胃を使って、必死で、お持ち帰りをしている。
後になって、
「ああ、もっと食っときゃ良かった・・」
と後悔しない為に、少々の腹の体調など気にしない。
だから、バスの団体さんが帰ったあとは、
イナゴの大群が通り過ぎたかのようだ。
<梨もぎ>
梨を好きなだけもいで、その場で食べていいよっと云う。
さくらんぼ農園と同じような触れ込みである。
しかし、余りにも、個体の大きさが違う。
さくらんぼ感覚で、喜び勇んで、梨の木の下をくぐるのだが、
一個目を腹に収めた頃に、ハタと気付く。
この企画は、
食べ放題と銘打っているが、
ホウダイというのは、
マヤカシである。
ホウダイ出来るものなら、ホウダイしてみろってんだ。
このホウダイマヤカシ企画は、
<りんご狩り>
<もも狩り>
<ぶどう狩り>
<ミカン狩り>
などなど、ほぼ同じ感慨を抱く事になる。
酸味の混じったゲップが自分の口から漏れた瞬間に、
この農園のマヤカシに気付くのである。
ハッシと手を叩くのだ。
そう、私も何度も気付かされた。
気付かされた筈なのに、次に現れる<○○狩り>に又、
マヤカサれるのである。
どうも、この狩りには、常習性があるとしか思えない。
麻薬に常習性があるとして、取り締まる必要があるならば、
この
観光農園・狩りシリーズの常習性にも目をつけて、
是非取り締まって頂きたい。
ただし、小さなヤツは見逃して欲しい。
今、私が気に入っているのは、これだ。
<
ブルーベリー狩り>
200個は、食べられるいいヤツなのだ。