ドラマ撮影中のロバのタクシー
北京はタクシーが安い。
初乗り10元(160円)である。
30分位乗っても、1000円程度である。
しかも、市内どこでも、ひっきりなしにタクシーが通る。
手を挙げてタクシーを拾らおうとすると、
2、3台のタクシーが急停車したりする。
右側通行なので、右側から乗り込む。
行き先を言う。
「前門大街(ぜんもんたいがい)プリーズ」
この言い方がまず間違いである。
タクシーでは、英語が通じない事が多い。
プリーズは通じない
(行ってくれ)にプリーズを使う私も間違っているらしい。
ストップも理解して貰えなかった。
だから、目的地の名前だけを伝えた方がいい。
そこで、名前を大きな声で、はっきりと呼ぶ。
「
ゼンモンタイガイ」
『・・?・・』
更に、はっきり区切って言う。
「
ゼン モン タイ ガイ」
『・・?・・』
「
ゼ ン モ ン タ イ ガ イ」
『・・?・・』
これが日本人の、(律儀なのだが)、
間違った癖である。
相手に
分り易く思んぱかるあまり、
ゆっくりはっきり喋ろうとする。
これが、大きな間違いなのだ。
試しに、イイカゲンに地名を言ってみた。
「チェモテガー」
『ハオ(わかった)』
ほらね、一発OKである。
さああなた、覚えましたね。
《北京でタクシーに乗ったら、
イイカゲンに地名を言う》
しかし、この後がいけなかった。
「オリンピックスタジアム」
『・・?・・』
「オリンピック」
『・・?・・』
うう・・英語が通じない。
仕方なく、
鳥の巣の絵を描いて、指差した。
「オリンピック!」
『ああ、
レピキ!』
レピキ・・
ふむ、なるほど、英語もイイカゲンに言えば良かったのか・・