さあ、パァーティだ。
乾杯だ。
っと思ってグラスを右手に掴んでいるのだが、
いっかな乾杯が始まらない。
パーティ委員会の手際の悪さに、
いっかな乾杯が始まらない。
ふんじゃ、先に飲んじまうべヨってんで、
ングングやっちまう、どうしようもない輩も出てくる。
シコっシコっ、勝手にビールの栓を開ける。
シュコっシュコっ、勝手に缶ビールのタブを開ける。
ンゴンゴ、勝ってにビールを飲み始める。
飲み始めたのは、いいのだが、
勝って会の人達は、
ゆう事をきかない会の人になる。
「え~皆様、お静かに願います」
司会者の言葉など、どこ吹く風・・
さすがに、バイキング形式の料理に手は出さないものの、
いつの間にか持ち込んだ、チーズを齧っている。
こうなる事態を予想していたと見える。
それはそれで、たいしたもんだ。
「それでは、乾杯の挨拶を・・」
グラスを持って皆が立ち上がるのを尻目に、
ゆう事をきかない会の面々は、座って飲み続けている。
どうせ、だらだらと演説が続き、
そう簡単に乾杯しやしないと、たかを括っている。
「それでは皆様!」
っと、壇上で声が挙がった途端、ガバと立ち上がった
ゆう事をきかない会のおじさん達が、一際大きな声で、
『
カ~ンパ~イ!!』
会場は、その威勢のいい大声で、おおいに盛り上がるのである。
少しは役に立つおじさん達であった。