<大阪なんば>って、わかります?
日本に歓楽街というものが、あるとして、
その最たるモノの中で、三つ挙げるとすると、
博多の中洲(なかす)
札幌のススキ野
大阪の
なんば
に集約されるだろう。
言い方を変えると、飲み屋銀座と言ってもいい。
なぜ、東京は新宿の歌舞伎町が入っていないのか?
という貴兄の嘆きは、忘れ置き、
今日のポイントを大阪
なんばに集中しましょ。
なんばを
難波とも併記するこの街は、
活気だけで生きている街でもある。
いや、活気を売りにしている街である。
24時間稼動している街である。
いつナンドキ腹を空かしても、対応する店が待っている。
いつナンドキ酒を飲みたくても、対応する店が待っている。
朝5時に、仕事が終わっても、食料事情に事欠かない。
朝9時に、プロジェクトが終了しても打ち上げ会場は確保出来る。
生来24時間対応出来る、世界でも珍しい街なのだ。
そんな街に、私が瞬時、暮らしている。
ホテルだのウイークリーマンションだので暮らしている。
初めてこの街に来た人では、
人生を、踏み外してしまう様な環境に暮らしている。
私にはそれが愉快でたまらない。
ネオンが煌めき、嬌声がなびくこの界隈を、
何食わぬ顔で闊歩するのが楽しい。
オジサンである筈の私に、オニイサンと呼びかける猥絶さに
指をピストル型にしてしまう。
街のコーナーに陣取る二坪ほどの
立ち飲み屋によろめく。
ため息と、嘆きと、ゲップの世界がそこにある。
「お酒、ヒヤで・・」