毎日毎夕、
夕焼けが爆裂している。
といっても、関東に限定の話だ。
関東=東京で夕焼けが爆裂すると、
日本海側では、吹雪で、泣きたくなる日々が続く。
<春は曙、秋は夕焼け>と歌った詩人は、
やはり、関東に住んでいたと思われる。
秋は夕焼けっちゃ、どういうこっちゃ!
っと、新潟の方に怒鳴り込まれる羽目になる。
怒鳴り込んだ新潟の方は、その夕焼けを見て、
「う・・美しいなあ・・」と溜め息をつくだろう。
さほど、この時期の夕焼けは千変万化だ。
<刻々と移り変わる>という文章を、その昔考えた人は、
きっと、秋の夕焼けを眺めながら、思い付いたに違いない。
<刻々と>
その言葉通り、夕陽は沈んでゆく。
沈みながら、様々な姿を見せようとする。
あいつは困った奴だ。
あいつとは夕陽だ。
あいつを眺めている場所から、離れなくさせる。
次の瞬間どうなるのかの楽しみを、わざと遅らせる。
今よりも、次の方が美しいですよ・・と、誘いをかける。
ずるい。
次の瞬間を見ずして、この場を去る勇気を試している。
去った直後に、とんでもない地球の絵が待っている事を匂わす。
「あ~あ、あと30秒待ってれば良かったのに・・」
あいつが、真っ赤な溜め息を漏らすのが、悔しい。
だから、
あいつから、目が離せない。
いつまでも、
あいつを浴び続けている。
そして、
あいつを浴びている人が楽しそうなんだな。
夕陽に赤いナカヒラくん