ヌカ
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 その昔、米屋では、糠(ヌカ)が売られていた。
ヌカとは、玄米を研いだ後に残る、粉である。
売られるという事は、それを何かに使う人たちがいたのである。

《ヌカ雑巾》

ヌカを袋に詰めて、廊下を磨く。
50年ほど前の学校では、廊下を磨くのに、
ヌカ雑巾を使った。
ヌカを枕ほどの大きさの袋に詰めるとヌカ雑巾ができる。
生徒たちは、それぞれ持参したヌカ雑巾を用いて、
木の廊下を磨いた。
ゴシゴシゴシ
廊下にヒザまづいて、こすり続けた。
廊下は、ピカピカに光り輝いた。

《魚のまき餌》

釣りに行く前夜、ヌカを炒める。
魚の集魚、つまりまき餌を作るのである。
大きなフライパンにヌカを大量に入れ、
熱を加えて炒る。
とんでもなく良い香りがする。
クラクラする匂いである。
人がよろめいてしまう、美味しい香りである。
今炒っているヌカに手を突っ込み、食べたくなる。
ヌカを炒っている時間は、家中が美味そうな匂いで充満される。
さほど、ヌカを炒る香りは強い。
元をただせば、米だ。
米粒の外側を剥いだ粉が、ヌカ。
米そのものを炒っても、それほどの香りがないのだが、
ヌカは、溢れんばかりの香りを作り出す。
海中にまき散らす撒き餌が、力を発揮するワケだ。

ところが、その炒りたてのヌカを口に放り込んでも、
旨くない。
むしろまずい。
残念である。
やはり行きつく先はアレしかないのか・・
《ぬかづけ》
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  青森の干しリンゴ
# by ishimaru_ken | 2017-03-23 05:48 | 昔々おバカな話
8888円
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 「中華でも食べよう」
友人を誘い、中華のドアをあける。
餃子に始まり、ピータンだの、バンバンジーだの、
豚足だの、あれもこれも注文し。
ビールの後に、紹興酒を一瓶ゴクリとやる。
さて、お会計。
『こちらになります』
レジから吐き出されたレシートが冒頭の写真だ。

 《8888円》

おおぉなんてこった!
あるようで、なかなかお目にかからないこの数字。
末広がりが四つも続くという、おめでたいお勘定。

そういえば、食事中、紹興酒がちょいと足りなくなり、
追加注文したのだった。
瓶ではなく、<カメ出し>の文字に惹かれ、
グラスに注いでもらった。
あの追加行為がなければ、このおめでた数字は記録されなかった。
いじきたなさが生み出した僥倖だったのである。

さらに申せば、
(もう一杯呑もうかナ)、
いじきたなさの追い打ちをかけようとしたのだが、
さすがに大人としての襟を正し、お茶で締めたのだった。
この節度ある踏みとどまりも、
おめでた数字に、しっかり関わっているのである。
偶然とは、小さな欲望、少しの踏みとどまりに支えられている

ここで、昨日の<そういえばオジサン>が登場する。
そういえば・・10年ちょいと前に、似た経験があったナ。
《7777》2006年、2月4日
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# by ishimaru_ken | 2017-03-22 06:00 | 謙の発見!
そういえばオジサン
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 そういえば、同じ言葉を頻繁に喋る人がいる。
さっき喋ったと思ったら、又、喋っている。
口癖って、ヤツだろう。
そういえば、喋るだけじゃなく、文章でも繰り返す人もいる。
繰り返している事に気づいていない場合がほとんどだが、
時折、気づいているにも拘わらず、
あえて使っているフシがある。
その人のことをこう呼んでみよう。

そういえばオジサン

この方は、何かと文章の頭に、「そういえば」を使う。
だらだらと書いてきて、気分を変えたい時に、
「そういえば」を繰り出す。
そして更に書き進み、何かを思いだす。
ひたいに指を当てるがごとく、「そういえば」。

やがて、書き終わった最後に、
「そういえば、以前、同じような話をしたな」
《たとえば》2006年;2月26日
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そういえば、他にも同じような話があったゾ。
《逆にいえば》2006年;5月18日
# by ishimaru_ken | 2017-03-21 07:20 | 昔々おバカな話
ホワイトアウト
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 《ホワイトアウト》
雪山で、霧が発生した時にコレがおこる。
雪山には、そうそう行かないので、
コレを体験するには、スキー場が手っ取り早い。
結構、頻繁におこる。

目の前が真っ白になる。
真っ暗は、いつでも経験しているが、真っ白はここでしかない。
スキーをしているので、顔にはゴーグルをつけている。
裸眼より見える筈だ。
ところが、視界は10mもない。
5m先も見えなくなる。

問題は、スキーヤーだ。
突然発生したこの現象。
なんとかしなければならない。
本来なら、ジッとしていればいいのだが、
ゲレンデの途中まで降りてきたスキーヤーは、
動こうとする。

ところが、上下左右がわからなくなる。
面白いことに、平衡感覚がマヒする。
本人は地球に対してまっすぐ立っているつもりなのだが、
ドタリ
倒れたりする。
どちらが下りなのだか分からないのだ。
周りに樹木でもあれば、ぼんやりとした黒い立影で、
地球との関係が分かるのだが、
近くにない場合、タテヨコ関係が分からなくなる。

アナタはこう考えるだろう。
「だって、倒れたんだから、ゲレンデの上下ぐらい分かるでしょ」
そう、その時は分かる。
しかし、本人は立ち上がる。
立ち上がった瞬間。
再び分からなくなる。
ドタリ
又、倒れる。
再び、立ち上がる。
「アレッ、どっちに進めばいいんだ?」
ドタリ
「ボクって、遭難してる?」

っと、ここまで語って、ハッと気づいた。
ホワイトアウトとは、霧が出ている状態だよナ。
スキー場は山にへばりついている。
ところで、此処の山は何だっけ?
思い出した。
 《霧ヶ峰》
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# by ishimaru_ken | 2017-03-20 05:27 | スポーツ
トーキー映画
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 《トーキー》
その昔、白黒映画の世界において、
映像は流れるのだが、音がない世界があった。
現在のように、フイルムに音を載せられなかったのだ。
そこで、映画館では、生で音をつけた。
ピアノ演奏であったり、様々な楽器を館内で演奏していた。

昨日のことだ。
東京は、東銀座の映画館<東劇>で、
ヒッチコックのトーキー映画がかかっていると聞き、
足を運んだ。
それも、生でピアノとベース演奏をつけると言うではないか!

何10年も経過した映画フイルムは、劣化が激しい。
「雨が降っている」
ザーザーと縦線がうるさいので、そう呼ばれている。
その劣化したフイルムを、現代の技術でキレイにする。
電子化するという言い方が近い。
途方もなく時間がかかるらしい。
その結果を我々は観せられている。
ヒッチコックが監督をしたトーキー(無声)映画。
9本が、復元され、いま、東劇で上映されている。
しかも、生演奏だ!

アレッ?
演奏しているのは、古後公隆(こごきみたか)さんではないか!

チベットの歌姫、バイマンヤンジーさんの公演でも、
たしか演奏していたゾ!
ピアノを弾きながら、ベースも弾いている。

コレはどう理解したらいいのだろう?
映画を観ながら、音楽鑑賞をしているのか?
演奏会に、映画が流れているのか?
おそらく、前者なのだろうが、
生演奏のここちよさに、しばし眠くなったのも確かだ。

3月24日までやってる。
9本全部は観られなくとも、もう一回行こうかナ・・
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 ヒッチコックが撮影していたイタリアの撮影所チネチッタ
# by ishimaru_ken | 2017-03-19 05:47 | その他
クライミング選手権 アイソレーション
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 クライミング選手権には、仲間と共に出場する。
その日は、5人の仲間がエントリーし、燃えていた、
なかでも、最も力があり、優良株だったのが、
<明星>さんだった。

私に、クライミングを教えてくれた師匠でもある。
《リード》競技のエントリーは、くじ引きだ。
私は、前半のくじが当たったのだが、
明星氏は、最も遅いエントリーくじを引いてしまった。
大勢の選手が出場するので、およそ3時間以上後になるだろう。

さて、ますは、6分間<オブザベーション>という、
みんなで登る壁の研究を行う。
大勢が、壁の前に集まり、登り方の想像を必死に研究する。
6分が経過すると、そのまま、隔離部屋に連れていかれる。
ソレは、こう呼ばれる。
<アイソレーション> (隔離)
見ざる聞かざる言わざるの状態だ。
これが辛い。
何が辛いかと言えば、待っているのが辛い。
いつまで待つか分からずに、延々待つ。

我らの、明星氏も待った。
クジ運の悪い彼は、3時間以上の待ちに耐えなければならない。
すると・・どうなる。
オブザベーションしたハズの壁の登り方の記憶が消えてゆく。
 「え~と・・あの石をこう持ってぇ・・次の石で・・」
待ちとは、心臓に悪い。
ドキドキドキ
いつ来るともしれぬ出場時間に怯えながら過ごしている。
ドキドキドキドキ
明星氏も心臓が激しく動いていた。
(そうだ、粉を手に付けておこう)
クライミングでは、滑り止めの白い粉を手のひらにまぶす
通常は軽く、手の平だけにまぶす

ドキドキドキドキドキドキ
(まだかな・・粉をもうちょっと付けておこう)
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ
(粉を・・・)

しかして、3時間後に、アナウンスがあった。
「次の選手は、神奈川県の明星選手です!」
呼ばれた明星氏が、顔面を紅潮して壁の前に現れた。
その途端、ざわめきが起こる。
観客の視線が、彼の腕に注がれる
半袖のTシャツからむき出した両腕の、
二の腕から下が真っ白だったのである。

彼にとっての3時間は、あまりと言えばあまりの待ち時間だった。
オブザベーションし過ぎた。
想像しながら、粉を手の平にまぶした。
さらに想像しながら、手首にもまぶした。
まぶしまぶし・・・
彼の登場時の両腕の真っ白さに、すべてが語られていた。
もし、もう1時間出番が遅れていたら、
Tシャツを脱ぎ、上半身、
前衛舞踏さながら真っ白けで登場したかもしれない。
素人の舞い上がりをナメテはいけない。

で、師匠は・・・登り始めてすぐにあっけなく落ちた。
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# by ishimaru_ken | 2017-03-18 05:41 | スポーツ
クライミング選手権
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 《クライミング》
東京オリンピックの、種目である。
3つの競技がある。

 《リード》
 《ボルダリング》
 《スピード》

最近おお流行りなのが、ボルダリングだ。
一人ででき、想像力豊かなので、若者がとびついている。
それに対し、16年前、私が始めたのは、
《リード》。

リードとは、自然の山に行き、
岸壁を登る時と同じ動きをする競技と言える。
ロープを使い、安全を確保した上で、
高さ15mほどの壁に付けられた、
様々なホールドをクリアしてゆき、
どこまで行けたかの高さを競う競技である。

この競技は、通常、コンペと呼ばれている。
コンペは、次のような手順で行われる。
っと、知ったかぶりな話を始めたが、
実は、その頃、イシマルは、コンペに出場していたのだ。
50才の頃だった。
国体予選などというのもあったかナ・・・

え~と話しは、コンペ(大会)の説明だ。
大会会場には、ホールドが付けられた人工壁がしつらえてある。
選手はそのルートは見られない。
一度に一人しか登れないので、平等にする為に、
全員が壁を見る時間がもうけられる。
 <オブザベーション>
6分間、全員が同時に壁の前に集められ、
好き放題~見放題~見られる。
その間に、登るルートの研究をするのである。
登ってはいけない。
6分間・・・しかない。
両手を頭の上にあげ、エアー登りを興じる。
まるで、阿波踊りを踊っている群衆に見えなくもない。

で、はいお終い。
そのまま選手は、裏の方の囲い部屋に連れていかれる。
ここは、<アイソレーション(隔離)ルーム>と呼ばれる。
犬に向かって、「マテ!」
あれに似ている。
その部屋から、一人ひとり連れ出され、
本番会場で、観客の前に立つ。
連れ出されは、始まって、5分後の選手もいれば、
延々待たされ、3時間後の選手もいる。

私は、30分後に呼び出された。
それまでの間、記憶に残っている壁にある石の付き方を、
思い出し、ムーブ(登り方)を模索する。
30分は、長いようで短い。

長い予選のあと、
準決勝(20人)が行われ、
さらに、日が沈んだ頃、決勝(6人)が行われた。

私・・?
私は、予選ギリギリで落ちた。
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# by ishimaru_ken | 2017-03-17 05:50 | スポーツ



石丸謙二郎
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